彩り

私の作業が誰かの役に立つといいな。IT系のTech記事中心です。

【参加レポート】Ansible Night Online 2021.02

はじめに

Ansible Night Online 2021.02
の参加レポートとなります。

Ansible Night Online 2021.02 - connpass

約半年ぶりに開催されたAnsibleコミュニティイベントでしたが、300人overの申し込みで2時間半の大ボリュームでした。
各セッションの概要・所感、資料内で紹介されていたLINKまとめなどを中心にまとめてみました。

公開資料&参加レポート

動画アーカイブ

www.youtube.com

冒頭

Ansibleコミュニティ、ユーザ会活動について

各イベントの詳細はこちらより

Ansible ユーザー会 - connpass

Ansible Night(3ヵ月に1回位)
今回は約半年ぶりの開催、本当は3ヵ月に1回位やりたいので講演したい方は #ansiblejp で!
・メインセッション+LT

Ansibleもくもく会(1ヵ月に1回程度開催)
・最近ネットワークのF5編や、Windows編も開催中♪

Ansible〇〇部
・Slackチャネルで色々と情報交換しながら、小規模イベントを開催予定♪

Ansibleユーザ会運営(ぽてる会)
・今後の運営やイベントについて議論する会です♪

Advent Calendar 2020 お疲れ様でした

Ansible Advent Calendar 2020 - Qiita

Ansible Advent Calendar 2020 - Adventar

セッション

『AnsibleFest2020 Recap』(0:18:55位~)

www.slideshare.net

<内容>
Ansibleコミュニティの最大イベントであるAnsibleFest2020紹介された情報のうち、技術系のセッションに特化して発表者の斎藤さんが『これからくるかもしれないであろうAnsibleの最新技術トピック』についてまとめ&検証頂いた内容についての発表でした。

■AnsibleFest2020 Virtual Experience
https://www.ansible.com/ansiblefest

今後Ansibleがフォーカスしていく新技術について、以下のDay2のキーノートセッション内で紹介されていたそうです。(22:27~)

https://www.youtube.com/watch?v=AP9OTB6eTJg

これから運用で使い可能性のある、以下2つの内容について解説、紹介して頂いていました。

<トピック1:Private Automation Hub>
現状、AnsibleのRoleやCollectionsを入手できる経路は3つあります。

■1つめ
Community Galaxy:https://galaxy.ansible.com/

■2つめ
Automation Hub:https://cloud.redhat.com/ansible/automation-hub
※カスタマーポータルサイトのアカウントが必要
Certifiedモジュール(Red Hatの公式サポート)が登録されている。

■3つめ
Galaxy NG(Private Automation Hub) 今回のトピックスとなっている、Private Automation Hubです。
ユーザのプライベートなコンテンツ(3種)を集約する事が可能となります、3つの内訳は
・Ansible Galaxy でコミュニティとして公開されているコンテンツ
・Automation Hub で公式サポートされているコンテンツ
・Publishedな内容で、非公開で組織内で使うようなコンテンツ
となっていて、各コンテンツをキャッシュでき、ユーザのプライベートなコンテンツを集約する事が可能となります。
(これは便利そう)


<トピック2:Playbook Runtime Environment(Ansible Runner / Ansible Builder / Receptor)>
■Ansible Runner
Ansibleの実行環境をコンテナ化する技術、従来もAnsible実行環境はchrootなどを使って安全に提供されていたが、v2.0からはコンテナベースの実行環境が提供されるようです。
※v2.0はまだpipでは引けないそうで、要build(現時点)
Day2の以下セッションで構築方法などが説明されていて必見との事
(Creating and using Ansible execution environments(Day2))※要レジスト
github.com

■Ansible Builder
Ansible Runner v2.0 が利用するPlaybookの実行環境イメージをビルドする為のプロダクト pipでも提供されているそうです。
github.com に関する内容でした。
Ansible Runnier と Ansible Builder については、ソフトウェアデザイン2021.2月号の『Ansible問題解決マップ』で取り上げられているので要チェック!

■Receptor
Ansible Tower のPlaybook実行環境を提供する仕組みで、以下3つの役割(サービス)がある。基本的にメッシュ構造との事
・コントーロールノード:Playbook実行を実際に命令する子
・リレーノード:Playbookの実行環境の中継をする子
・ワーカーノード:実際にPlaybookを実行する子
実際にデモ実演もして頂いてました!

receptorctl

というコマンド経由で色々と実行していました。

<所感>
AnsibleのCollectionは提供方法が増えた印象でしたが、そのあたりをユーザが管理しやすくする為の仕組みが、Private Automation Hubなのだな、と思いました。それぞれの役割と使い方を説明頂いたので非常に分かりやすかったです
ReceptorはAnsibleTowerをベースに、実行環境がk8sとかOpenShiftとかで分散されているような構成を考えた際に、必要となる技術なのかもしれませんね。
実行環境を意識しない為の仕組み、という気がしまして、大規模運用でAnsibleを使う場合にこれから必要となる技術な気がします。


『組織で自動化に着手する前に行うべきだと感じた3つの下拵え』(0:47:45位~)

www.slideshare.net

<内容・所感>
冒頭に『心理的安全性』の必要性という話から入り、それを前提に、3つの下ごしらえについて実体験をベースに具体的な情報共有をして頂きました。心理的安全性を確保した上で、はやっぱり大事ですよね。
1.上司に対しての下ごしらえ
2.自動化対象選定の下ごしらえ
3.チームでの自動化開発に向けた下ごしらえ
自分は今後、1,2,3のどの立場にもなりえるなと思って聞いていましたが、それぞれ具体的な分析手法であったり、考えるべきポイントについて説明頂いたので、ある意味自動化を進める上での手順書を共有頂いたな、と思いとても勉強になりました。
今後自分の組織で作業の手順化を進める際には、スモールスタートの原則に沿って、目に見える成果が出やすい所からはじめたいなと。また、 個人的には開発という立場なので セッション最後の『課題解決の為のコミュニケーションコストを下げる為の下準備をして、コードを書く為の開発に注力できる体制を作る』が非常に印象に残りました。


『極度自動化したいといわれて困った話 ~某自動化推進チームの場合~』(1:08:27位~)

drive.google.com

<内容・所感>
JIT様のセッションでもありましたが、サーバ群をあまり可愛がってはいけませんね。というマインドチェンジから入らないといけないなと思いました。いつも私はホスト名付けからワクワクして考えちゃっています(汗)
Ansible運用を個人からチーム、チームから組織に広げていく為に工夫する点や成功した際の背景分析など非常に勉強になりました。
ロゴを作ったり、Tシャツを作ったり、そういう所から入るのって組織での運用を広げる為にはとっても重要なんじゃないかな、って思います。私も多分そういうチームだとワクワクする気がします。

LTセッション

『チームでPlaybook開発する時の心構え/仕組みづくり』jiro01030 さん (1:30:46位~)

www.slideshare.net

<内容・所感>
チームでPlaybook作成する際に気を付ける点、それを技術的な改善点+マインド面やモチベーション含めて気を付けた点について共有頂きました。
人から指摘されるより機械に指摘してもらうようにして、メンバの精神的負荷を下げるっていうのはホントその通りですよね(仕組みで解決する、モチベーションの維持は大切)。チームでPlaybook開発が広がっていく際には最初から考えないといけないポイントだなと思いました。

『Ansible Towerをみんなで使うためにやったこと』hito58 さん (1:40:10位~)

speakerdeck.com

<内容・所感>
AnsibleTowerを運用で使うにあたって大切なポイント2つを共有頂きました。
①インベントリの共通化・・・Towerのライセンス費効率化の為だったが、メンテナンス性も良くなった
②Playbookを1つのリポジトリで管理・・・開発環境の移行もしやすくなった
自分はAWX/Towerの利用経験が浅いのですが、特に①の正規化/共通化で『hostsは最小単位で、その他はgroupsで管理』はすぐ実践できる内容ですね、非常に勉強となりました。
Ansible Towerも勉強しないと・・・

『MSP企業でAnsibleを浸透させる難しさ』10key3 さん (1:46:14位~)

docs.google.com

<内容・所感>
エンジニアとして『メリットどうこうよりもAnsible使ってみると楽しいから使って欲しい』
自分もAnsible使っていて楽しいです、本当は他の自動化ツールの選定とかも必要なんでしょうけど、『自分が使いたいから』というモチベーションを優先したりしています。組織で使う、本番環境含めて、だと色々とケアするポイントは増えるのかもしれませんが、推進する人間のモチベーションも同じくらい大事だな、と改めて思ったりします。


『モジュール開発と運用』naka-shin1 さん (1:51:40位~)

speakerdeck.com

<内容・所感>
モジュール開発している目線でAnsible運用というテーマでLTしてみました。
あまりAnsible運用の方の参考にはならなかったかもしれませんし、モジュール開発している方はかなり少数な気がしていますが、何か少しでも参考になれば幸いです。
カメラONし忘れてた。。。

『AnsibleとCloudFormationの組み合わせでトレーニング環境を運用している話』 mito さん (1:58:08位~)

speakerdeck.com

<内容・所感>
Ansibleのトレーニング環境をクラウドに構築して使ってもらう、という運用をしていくにあたり、便利な点、ハマって点などを共有頂きました。
この手順を定期的に作成、削除を繰り返すという作業を考えるだけで、自動化は必須ですね。最後のまとめで自動化したが故に見えにくくなってしまう部分についてのケアが必要、という話がありましたがその通りだなと思いました。
一番効果が出る部分ができたら運用し始めて、少しずつ改善してく、という進め方も非常に勉強になりました。

『自滅のAnsible』しゃうち さん (2:15:046~)

www.slideshare.net

<内容・所感>
イベント後のAnsible飯ではこのセッションの話題が多かった気がします。
「こういったLTがAnsibleでもついに出てきて嬉しい」「このLTが最後で良かった(インパクト強くて他のLTの存在感が・・・笑)」
開発者と運用者が協力して、あるべきアーキテクトを設計するという部分は非常にその通りだなと思って聞いていました。

QAタイム

(2:04:50位~)

クロージング (2:22:20位~)

各分科会の説明がありました!


Ansibleもくもく会、次回は 2/18(木)サーバ&NW編です

【リモート開催】Ansibleもくもく会 2021.02 - connpass



Katacoda

これ以上ないほど簡単にAnsibleを試すHow to #ansiblejp - 赤帽エンジニアブログ

ブラウザだけでAnsibleを一通り学べるコンテンツ♪
リリースして約1年で12,000回も実行されているようです、凄い!
メンテ、PRして頂ける方を募集中だそうです♪

ネットワーク部

・Ansibleでネットワーク機器の作業を自動化している or 興味ある人向け♪

Slackの #network に是非参加を!

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ディベロッパー部

モジュール開発、コードリーディング、テストなど♪
開発に関係する内容について♪
Slackの #developers に是非参加を!

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VMware

VMware基盤の自動化関連で、Ansible×VMwareの分科会!

Slackの #vmware に是非参加を!

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Ansible Trailmap

昨年公開された Mt. YAML に続いて、新たなる山が登場! Mt BUTTON(ボタン山)
Mt.YAMLは入門編、Mt.BUTTONは、作ったPlaybookをボタン化(サービス化)の入門
※サービス化→ボタン化→牡丹の花

www.redhat.com



■インフラエンジニアBooks
2/16(火)Ansible実践ガイド 第3版を語るイベントを開催!

インフラエンジニアBooks#6 北山晋吾氏・横地晃氏と読む「Ansible実践ガイド 第3版」 - connpass

https://www.youtube.com/watch?v=DyvVlRu0d34 既にYoutube公開されています!



所感

・素敵で大ボリュームなイベントだったので、頑張って出来る限りブログという形でも残してみました。
・今回は『運用』という興味がある人が非常に多いテーマだったと思います。
・運営の皆様、発表の皆様、ありがとうございます&お疲れ様でした!
・オンラインイベントという事で発表者の方を集めにくいという事が冒頭ありましたが、見ているのも楽しいですが発表側はもっと楽しいですよ!
・ブログ大変でした笑
・Happy Automation♪